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2007年4月4日 第166回国会 災害対策特別委員会
災害対策樹立に関する調査

市町村合併で、どんどん大きくなる“自治体”
職員の減少で、小さくなっていく自治体の“防災力”

参議院議員 水岡 俊一 

水岡 俊一・参議院議員
 私からも、まず、亡くなられた方に心からのご冥福をお祈りするとともに、負傷なさった方の早期の回復、さらには被災者の皆さんができるだけ早く安心して生活できるようになることを心から願っているところでございます。
 4月1日と2日にかけて、民主党の能登半島沖地震対策室として、この隣にいます松下新平理事とともに、私、能登の現地を調査に行ってまいりました。そこで感じたのは、わずか24時間ほどの滞在でありましたが、その間に何度も余震を感じました。大変強い余震でありました。そういった余震を感じるなかで不安になり、なかなか現地の方が安心して生活できる、そういう環境を取り戻すのは難しいなということを強く感じたところであります。被災地を調査したなかで感じたことからまず質問をさせていただきたいと思います。
 大臣、避難所の様子を見て、実は私、12年前、阪神・淡路大震災のときは神戸におりまして、その大変ななかにおったわけですが、そのことを思い出しながら避難所の様子を見てまいりました。やっぱり感じたのは、非常に窮屈だな、避難をされている方々が大変狭い場所で不便を感じておられるのだろうなということを強く感じました。
 災害対応としての避難所としては、1人当たりのスペースといいますか、面積というのは一体どの程度がいいというふうに考えられるのか、つい、私はその様子を見ながら考えてしまったところであります。これは消防庁にお聞きをした方がいいと思うんですが、この避難所の1人当たりのスペース、これはどういうふうに考えたらいいんでしょうか。

小笠原 倫明・消防庁国民保護・防災部長
 現在、昨日の18時現在で、石川県内におきまして避難所といいますのは25ヵ所設置されております。現在、昨日の18時現在で789人の方々が避難されておるところでございます。昨日、県の方からご報告を受けました数字によりますと、これらの避難所において避難者の方々が通常使用されている部屋の面積といいますのは、平均で1人当たり6平方メートル程度というふうになってございます。
 ただ、若干付言いたしますと、避難所として利用している施設、その利用形態というのは避難所によって様ざまでございまして、いま、申し上げました通常使用しているスペース以外にも、浴室あるいは食堂などの共用のスペースがあるところもございまして、なかなか一概に申し上げることは難しいという面もあるかと思います。
 ただ、先生ご指摘のスペースの基準といったものにつきましては、現在、国においてそういうふうな基準は設けていないと承知しておるところでございます。

水岡 俊一・議員
 これは大臣にお伺いをしたいのですが、避難所というのは、災害発生をしてから最大7日間という制約があると、私、勉強したところであります。これまでの多くの災害を見ますと、7日間にとどまらず長期化をするという実態にあると思っておるのですけれども、じゃ、長期化をするということが前提であるならば、避難をされている方ができる限り安心して、そしてプライバシーをできる限り確保しながら生活をしていくということから考えれば、これはある程度の基準が必要なのではないかと思いますが、大臣としてはどのようにお考えでしょうか。

溝手 顕正・防災担当大臣
 避難所というのはいろんな形で、どこで災害が起こるか分からないし、市町村でそれなりの準備はしているわけですが、必ずしもその災害の規模に応じて万全であるとは言えないと思います。そういう意味で、できるだけ早く出ていくために7日間とかというような数字も出てくるのだろうと思うのです。
 私は、やっぱり先生ご指摘のとおり、一定のスペースというのは考える必要があると思います。ほとんど学校の体育館とか公設の公民館とかというのを利用しておりますので、場合によってはどうしようもない、対応し切れないところもたくさんあろうかと思いますが、ただ、ご指摘の点はしっかり把握して対応していかなくてはいけないのではないかという感想を持っております。

水岡 俊一・議員
 1人当たりの面積ということだけにとどまらず、先ほど申しましたけれども、間仕切りであるとか、ちょっとしたパーティションをつけるということでプライバシーを保つことも可能であり、また、それも必要だというふうに思うんです。そういったことを今回の避難所、私は門前西小学校、それから阿岸の公民館の方を見たのですが、パーティション、まだ、入っているところと、入っていないところとありますし、間仕切りがきちっと入っていく段階に、まだなっていなかったように思うんです。
 政府として、大臣として、そういうパーティションだとか、をきちっと入れていくというようなお考えは、いまのところないのでしょうか。

溝手・防災担当大臣
 このパーティションについては、例の山古志村で、あの中越地震のときにいろいろ学んだ教訓として出てきたアイデアと伺っております。非常にいい発想であろうと思いますし、各市町村が非常態勢の一つとしてパーティションを準備するということは、これから検討していく必要があるのではないかと思っております。

 プライバシーの確保と避難所の基準が必要

水岡 俊一・議員
 そういった意味では、パーティションをつけることが必ずしもすべて正解だとは思いません。コミュニティーだとか、あるいは家族のつながりであるとか、親戚のつながりであるとか、そういったもので支え合っている避難者生活を見たときに、それがすべてをカバーするとは思いませんが、プライバシーを確保していくということは長期間の生活のためには非常に必要なことだと私は思うのです。そういった意味では、いま大臣が、これから考えていくということですので、よろしくお願いをしたいと思っております。
 そこで、私、今回、現地を見ますと、門前町というのは輪島と合併をした町なのですね。こういったところで現地にいち早く入って活躍をしているボランティアの人たちにちょっと話を聞きました。そういうボランティアの人たちは、これまでの数々の災害地に行っていろんな活動をしてきているわけですが、そのボランティアがこういうふうに言うんです。つまり、合併によって自治体はどんどんどんどん大きくなる、しかし、大きくなるけれども、逆に小さくなっているのが防災力ではないかと。
 大きくなる自治体に小さくなる防災力、そういったものを感じると言うのですね。
 その理由は何かというと、やっぱり、合併によって自治体が大きくなると、それに伴って相対的に行政職員の数を減らしていくのですね。そうすると、一度、災害が起こったときに防災力、あるいは災害対策の一つの大きな力が減っていくんではないかというような指摘を受けたわけですが、そのことについて大臣はどういうふうにお考えでしょうか。

平沢 勝栄・内閣府副大臣
 ご指摘のように、地域によっては防災担当の職員が減少しまして、対応に非常に困っているところもあるやに聞いておりますけれども、そういったときの対策のために、平素から自治体は県の、あるいは市町村間とのいわば協力関係、あるいは県外の市町村との防災の協力関係を締結しております。万が一の場合にはそういったところの応援の派遣が得られるということで考えておりまして、今回の場合も、輪島市の場合もそういった防災関係のノウハウといいますか、経験のある新潟の関係者も現地に入ったということも聞いております。また地元では、職員は、大変数が足らないのですけれども、消防団とか、ボランティアの方もいろいろと支援に携わってくれたということを聞いております。いずれにいたしましても、これからも合併市町村におきましては地域の行政のニーズを踏まえつつ、効果的な防災体制の構築に努めていくことが必要ではないかなと考えております。

水岡 俊一・議員
 平沢副大臣からお答えがありましたが、確かに近隣の県からの応援をお願いする、そういう連携というのは非常に大事だと私は思うし、いま大臣おっしゃったとおりだろうと思うのです。私が申し上げたのは、やっぱり合併によって自治体が大きくなって、そういうなかにおいて職員数が相対的に減ってきて、いざこういう地震災害が起こったときに住民の命を守ったり生活を守ったりすることがなかなか難しくなっているんではないかということを感じているけれども、平沢副大臣としてはどうかという、その点についてちょっともう一度お答え願えませんか。

平沢・内閣府副大臣
 職員数が減少しているわけでございまして、その点は全くそのとおりだろうと思いますので、合併した市町村においては、いつこういった災害が起こらないとも限らないわけでございまして、その時の対応について普段から万全の体制を準備しておくことが必要ではないかなと考えております。

水岡 俊一・議員
 実際、大臣も副大臣も現地に入られて、そういったマンパワーの不足は恐らく感じておられるのだろうと思うのです。そういう部分を自衛隊の皆さんであるとか、あるいは警察の広域援助隊であるとか、消防の援助隊であるとか、そういった方々がカバーをしている、あるいは他府県の行政職員もカバーをしているという実態があるんだろうと思います。これは日本のこの間の大きな市町村合併が生み出してきた一つの形だろうと思うのですね。やっぱり、そこのところを政府としてはきちっととらえていく必要が私はあると思います。その点は、今後のまた取組のなかで、ぜひお考えをいただきたいと思います。
 今度の輪島の状態を見ましても、輪島市の対策本部は輪島市の庁内にありました。しかし、大きな被災を受けているのは門前町で、その距離がかなりありますし、移動のためには大変な状況でありましたので、そういったところからすると、大きな自治体、小さな防災力という指摘は、的を得ているだろうと思うので、こういったことにどう対処していくかはこれからの大きな課題だと、私は思っています。
 それから、課題という面ではこういった指摘も受けました。
 新潟の中越地震の際には非常にご苦労いただいたと思うんですが、東からあるいは南から、あるいは西から、非常に厳しい道路事情のなか、多くの救援の手が差し伸べられたというふうに思っております。
 そういうなかにあって、今回は能登半島という半島の先の方で災害が起こったわけです。これは中越地震と大きな違いが、私はまたあるのだと思うのです。だから、その半島の先の部分にボランティアであるとか、救援チームであるとか、そういったものをどんどん送り込むというのはなかなか難しいのではないかなと。道路事情、今回はメーンとなる道路が寸断をしたというような状況にあるわけで、非常にこの点については半島で起きる災害というものの一つの大きな問題点といいますか、われわれの課題というものが示されたのではないかな、と思っております。
 これは考えてみますと、東南海地震、南海地震、そういったものを考えた時にも、半島とか、へさきとか、こういう交通の便がなかなか行き届かないところで起きる災害というのがあるんですよ。そういった時に、日本の政府としてこれからの災害が起こった時にどういうふうに救援をしていくのか、ということに私はつながる大きな課題だと思うのです。その辺りはどうでしょうか。

谷本 龍哉・内閣府大臣政務官
 私は、まさに半島である紀伊半島の和歌山県でございますので、お答えをしたいと思います。東南海地震が、あるいは南海地震が発生した場合の対応、どのようにして救援部隊を送り込むか、あるいはボランティアを受け入れるのかというご質問だったと思います。
 これにつきましては、まず救助活動、消火活動、医療活動等に従事する応援部隊の派遣につきましては、2006年の4月に中央防災会議で東南海・南海地震応急対策活動要領というものをすでに決定をしておりまして、このなかで大枠の活動を決定して定めているところでございます。さらに、今年の3月に、この要領に基づいて派遣人数あるいは輸送ルートの確保等、具体的な活動内容について計画を関係省庁で申し合わせたところでございます。
 これらの計画では、陸海空のあらゆる必要な手段を利用して緊急輸送活動を行うこととしておりまして、全国各地の部隊が様ざまな経路で現地に入れる、こういう体制を構築しているところでございます。また、現地入りに際しての支障をできるだけ取り除く対策といたしましては、道路、港湾、飛行場等の応急復旧、鉄道交通の確保、航路の障害物除去、輸送活動支援のための交通規制等、関係機関が全力を挙げて実施することと決定をしております。
 また、ボランティアの部分ですけれども、これに関しては、関係省庁や関係地方公共団体がお互いに協力して、しっかり情報提供を行い、また広域ボランティアセンターの開設に関係する調整を支援していくことを決定をしております。これによって現地での円滑な受入れを図る計画ということになっております。
 以上の計画を円滑に実施するために、今後とも訓練等を重ねて万全を期してまいりたいと考えております。

水岡 俊一・議員
 いまお答えがあったのですが、そういった計画に基づいていろいろな訓練もというお話がありました。
 一つ具体的にお話を聞きたいなと思うのは、海上輸送というのは大きな方法だと思うのです。そういったなかで、海上路を使って救援隊あるいは救援物資を運ぶという計画は具体的にあるのですか。どうでしょうか。

谷本・内閣府大臣政務官
 海路を使っての輸送というのもしっかり計画に入っております。

水岡 俊一・議員
 その部分では、今回は海上輸送を使った支援というのはあったのでしょうか。

溝手・防災担当大臣
 1ヵ所孤立しまして、国道を寸断されましたので、あれは当日だったと思いますが、避難をする人たちが船を使って輪島の港へ入ってきたという例はございました。あとは、すぐ復旧ができて輸送ができたと聞いております。

 倒壊家屋の認定の簡略化を

水岡 俊一・議員
 海上輸送というのは、それはもう誰もが考えることだと思うのですが、問題なのは、海上輸送をしようとした時に、その船舶があるのか、ないのかという問題というのは、もう当然ながら出てくることだと思うのです。
 そういった意味では、いま、東南海・南海、東海地震が起きた時に、そういう船舶をどうやって確保するのかということが一つの計画のなかに入ってこないと私は具体性がないだろうと思うのです。そういった辺りの計画をさらに詰めていただきたいな、そういう船舶を確保していただきたいなと、思うところであります。
 さて、平沢副大臣から関係近隣県との連携というお話がございましたが、実は輪島の市役所に参りまして、対策本部の方にちょっとお話を伺いました。そういうなかでお聞きをしたのは、建物を壊す際に罹災証明をちゃんと取っとかなきゃいけないということがございます。しかし、この罹災証明を取るためには、やっぱり阪神・淡路大震災のときは本当にどうしようもなかった時ですから、もうとにかく申請さえすればすべて認められたのですが、やはり、その後の災害では、きちっと判断する、診断する資格を持った人が建物を見て、これは壊すべきだとかいうようなことを決めていくことが必要だというお話を聞きました。
 しかし、非常にたくさんの家屋が倒壊をしておりますし、また倒壊のおそれがあるというなかで、これを判断する資格を持っている人を近隣の県から応援をいただいているというようなお話も聞いたところで、大変そういった面では組織的に取り組まれているな、ということを感じたんですね。
 しかし、これは、この度はマグニチュードから見ても、その被災の地域というのは非常に限定をされていた。被災をされた方には大変申し訳ないのですが、大きな意味でいいますと、数がそれほど多くなかったというなかにおいて、それが、対処の可能な部分というのはあると思うのです。ところが、これが非常に、例えば金沢市であるとか、もっと都市型の部分のところに災害が集中すれば、そういった応援部隊ではもう間に合わないというようなことは当然考えられるわけですよ。
 そういったことで、やっぱり被災者生活再建支援法とか、その他の補助金をどういうふうにして出していくかというような手続を、この際もっともっと簡単にすべきじゃないかなと思うのです。きちっと診断をしてもらえる人に見てもらって、その証明書を発行していくという手順も必要な部分はあろうかと思います。けれども、それだけでは対応できないような災害がこれから多くの都市型災害にはぶち当たっていくのではないかなというふうに思うのです。そういった面の認定の簡略化とかについては、いま政府のお考えがあるんでしょうか。

増田 優一・内閣府政務統括官
 委員ご指摘のように、現在、具体的な検討の場といたしましては首都直下地震の検討をしている中央防災会議の専門調査会がございます。首都直下地震ということになりますと、80万棟近い全壊、それから多くの半壊、一部損壊が生じますので、ご指摘のように罹災証明書を出すのは、実は公務員でなければならない。危険度判定等はいろいろプレハブ協会の方とか、いろんな業界の方を、民間の方も活用できるんですが、罹災証明書の発行というのはこれ行政事務でございますので、確かにおっしゃるように、罹災証明書の発行事務は、大変な膨大な作業になります。したがいまして、いま、専門調査会ではそういう場合にもっと簡潔に証明書等の発行ができないかということを検討しています。
 一つの例として申し上げますと、ハリケーン・カトリーナがニューオーリンズを襲ったわけでありますが、膨大な数の被害が出ましたので、これはアメリカの例でございますが、航空写真でもって、写真判定で罹災証明書を出すような試みも実は検討されていますので、そういった内外の例も踏まえながら、これからしっかりと検討したいと思っています。

水岡 俊一・議員
 増田さんの方からお話のあった航空写真を利用した判定というのは私も申し上げようと思っていたところであります。いまや非常に精密な航空写真が政府としては手に入るだろうと思われますので、そういったものを利用しながらいち早く罹災証明を出していくということが、必要ではないかと思っています。
 実際に現地の方に聞いてみますと、こんな話が出ました。2軒のおうちがあって、1軒のおうちが非常にもう傾いてしまって隣の家に触れ合うぐらいまで来てしまっている。これを早く取り除かないと、こちらのまともに建っている家までつぶれてしまうというような状態にあるなか、この倒れ掛かっている家をつぶす、つぶさないという問題が早く判断できないというようなことで、その2軒のおうちの間で非常に大きなトラブルになっている、というようなお話も聞いたところなのです。
 ですから、いまの手続を早くする、あるいは現場でそういったものを判断する、そうしないと被害がさらに大きくなるわけであります。地震によって被害が起きた家屋じゃない家屋までが、それの余波を受けて被害を受けてしまうということも、考えられるわけです。ですから、この辺りは、もっともっと手続の簡略化を図らなきゃいけないと思いますが、増田政策統括官としてはその辺りはどうでしょうか。

増田・内閣府政務統括官
 今回の能登半島地震におきましても、先生おっしゃったように、道路に倒れ掛かって非常に危険な状態の家屋が多数ございます。ただ、おっしゃいますように、きちっとその被害認定をして、罹災証明書がない状態で壊してしまいますと、後々、やはりトラブル、証明上の支障になるというような思いがございましてなかなか壊せない。
 また、困っているという話をたくさん伺いました。私どもはそういう場合に、できるだけ近隣の方が出向いていただいて、後で、後々証人になって証言していただけばいいわけですから、特段罹災証明が出ないから壊せないということはございませんと、その辺のところは、できるだけ臨機応変に機動的にやってくださいという指導もさせていただいています。そこはケース・バイ・ケースで、ぜひ今回の地震についてはやっていただきたいし、そういうお願いを、いま現地にしています。
 今度、一般的に、じゃ罹災証明をもっと簡略化ということにつきましては、これは関係機関もございますので、ぜひこれから至急検討さしていただきたいと思います。

 求められる被災者生活再建支援法の住宅本体への支援

水岡 俊一・議員
 今朝ほどの衆議院の災害対策特別委員会の様子を私、少し見ておったのですが、政務官の方からもお話があって、写真を必ずしも撮っていなくても、いろいろな契約書であるとか、あるいはいろんな人のお話、証言であるとか、そういったものを利用しながら対応できるのだというお話、いまも伺いながら非常に安心しているところなんです。
 ですから、そういったことを、被害を受けている方々にやっぱりきちっと伝えていくということは大事だと思うのですね。そういった意味では、政府の方々、また石川県の皆さんにはきちっとお願いをして、その辺り、よく分かりやすいように伝えていただくということをお願いしたいなと思っております。ただでさえ被災をして非常に困っておられる方々ですので、何かそういったことでも、その人たちの助けになるようなことを、ぜひお願いをしたいなと、思っております。
 さて、被災者生活再建支援法のことでさらにお話をしてみたいと思うのですが、今回、能登半島地震においては石川県全域にこの支援法が適用されたということをお聞きしました。非常に何よりだというふうに思っております。
 そこで、2003年の被災者生活再建支援法の改正における附帯決議というのがあって、その時に居住安定支援制度等の充実を図るため、4年を目途として、制度の施行状況等を勘案し、制度の見直しを行うなどの総合的な検討を加えることとされています。そして、内閣府では今年の1月から、被災者生活再建支援制度に関する検討会を設置をして、同制度の見直しの検討を開始しているというふうに私は聞いたところであります。
 阪神・淡路大震災の時も本当に私たちは思ったのでありますが、やっぱり、住宅の再建ということに多くの皆さんの思いがあるなかで、住宅再建本体へ何とか資金の援助ができないのか、こういうことを強く思うところです。そういうなかにあって、この度、石川県ではこの再建支援制度のほかに100万円でしたか、別枠で用意をされて、新築であるとか、建築、購入、補修、そういったものも全部カバーできるようなことをやられているというお話を聞いたところです。
 そういう部分は、やっぱりこの度の災害が一部想定されるところで起こったのではなくて、地震の可能性も非常に低いと思われていたところで起こった。つまり、言い換えてみれば、日本全国どこでも災害が起こってもおかしくないという状況で、また、この災害が起こったわけですから、住宅を再建したいという被災者の思いをここで政府としてきちっととらえ直して、もう一回住宅再建本体への支援ができないものかという辺りをお考えいただきたいと思うのです。
 先ほど溝手大臣の方からも、この再建支援制度は、この門前町の高齢化が進んだあの町で、この法律が生きるのかどうなのかというのはなかなか難しいところだな、というようなご感想を述べられていたと思いますので、そういった観点からも、この際、大臣の英断をいただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。

溝手・防災担当大臣
 現在の再建支援制度は、2004年の改正の時に全壊に加えて、大規模半壊というような制度を加えたり、要するに何とか制度をうまく変えてできるだけ対応できるようにしようじゃないかという皆さんの知恵を出し合ったような制度だろうと思うんです。何か言葉としては、居住関係経費については、その支給対象にするということで、財産そのものに対して幾らお金を出すとか、出さないとかというところまでは最終的には踏み込んでいないわけです。ですから、そこがもう基本的にこの法律の問題点というか、限界があるということはわれわれ受け止めなくてはいけないのだろうと思います。
 ですから、これは非常に、その次に踏み込むというのは大変なステップだろうと思いますし、これはかなり大きな議論をしていかなくてはいけないだろうと思います。例えば先ほど、統括官が言いました80万戸が出たときに掛け算してみると大変な数字になるわけです。さあ、これどうしたらいいのだという問題は、いま、とても私、1人で判断できるような状態ではない。ある程度規模が限定されないと、やあっと飛べと言ってもなかなか飛べるような代物ではないと実は思っております。
 したがって、私としては、現在の制度が使いにくくなったのは、いままでみんなが何とかしようじゃないかという、みんなの好意と知恵でかえって使いにくくなったと。だから、それをもう1回原点に返って、非常に使いやすいいい制度に変えていこうという結論は出せるんじゃないかと思っておりますが、あなたのおっしゃるように、ぼんとやろうかという話は、私、いま自信がないというのがもう正直なところでございます。

水岡 俊一・議員
 まあ大臣としては苦しいところかと思いますが、ただ、やはりこれは現地をごらんになった方にとってみれば、本当に切実な問題として受け止められると思うのですよ。これまでの被災地と違って、この町で一体、壊れた家のうちのどれだけの家が再建できるんだろうか、ご老人だけしかいないおうちで新しい家が建って、また、そこに人が住むということが実現できるんだろうかということを考えると、本当に今度の災害のある意味での大きな問題点が出てくるのではないかと。これがより過疎につながっていって町の機能が失われていくのではないかというふうに考えると、これは、これまでの災害対策だけにとどまらず、新たな展開、新たな決断が要るのではないかと思っているところです。
 そこで、これは統括官にお聞きをした方がいいのかも分かりませんが、先ほど私、内閣府の方で検討委員会が開始をされたというお話を聞いたというふうに言いましたが、そのなかでも、やっぱり自治体が石川県のように100万円プラスするとかいうような、要するにいまの国の制度をカバーするような方向を考えているんではないかと、ここに不十分な点があるんではないかというような指摘が出たようにも私は聞いたんですが、その辺り、統括官どうですか。

増田・内閣府政務統括官
 第1回の検討会、委員のご指摘のように、少なからない委員からは、やはりこの際もう一段踏み込んで、住宅本体の新築、あるいは補修にも使途を広げるべきじゃないかというご意見も当然出ました。実は自治体の知事さんにも委員に入っていただいているのですが、はっきり言えば、国の制度が足らざるところをやむを得ず幾つかの自治体で補っているんだというようなご主張もございました。
 ただ一方では、やはりこの制度の経緯、生い立ちからいいまして、先ほど大臣からもご答弁がありましたように、いまの制度そのものがかなり、やっぱりハードルを理屈づけて越えているというところになっているわけですから、これは財産形成には税金を使わないというところを踏みとどまった制度になっていますので、そこから先はかなりやっぱり大きな議論が必要だという、これも強い委員からのご指摘もございました。
 それともう一つは、これも大事なご指摘としてありましたのは、当然、これは自助、共助、公助の全体の連携のなかでやっていますので、あまり、その公助、つまり国の手厚い制度を入れることによって、かえって、自分で保険に入ろうだとか、そういった自助を阻害するようなことがあってはいけない。つまり、政策が決して逆戻りをするようなことがあってはいけないという強いご主張もありました。
 ただ、それぞれの委員の方に共通したのは、やはり非常にその制度が煩雑(はんざつ)だと、いろんな条件がかみ合って煩雑なので使い勝手が悪いと。今回せっかく検討するわけですから、せめて使い勝手のいいような形というのは各委員共通の意見だということでございます。

 なぜ進まぬ、学校施設の耐震化

水岡 俊一・議員
 公助の部分が強くなり過ぎると、自助の部分が阻害されるのではないかというお話がちょっと、いまありましたけれども、私はそれほど公助の部分が大きいとは思わないんですよ。これが、支援の額が、例えば1000万円であるとか、1500万円であるならば、大き過ぎて、それに頼っちゃうことがあるかも分からないけれども、いま、何だかんだとこうして上限300万円のところまで来たところであります。これでもなかなか及びがつかないというところだろうと思いますから、そういった意見もいろいろ出ているということは、いまお伺いしてよく分かりました。けれども、足りないという意見、それから、もっと住宅再建本体に入れるべきだという意見も強いということですので、今後、ぜひとも前向きに検討をお願いしたいということで、この問題は終わりたいと思っております。
 続いて、今回は門前西小学校が避難所となっておりました。それから、門前東小学校は対策本部、あるいはボランティアの本部ということで使われておりました。
 やっぱり公立学校施設というのは、こういうふうに災害時に避難所になったり、あるいは対策本部を置くようなケースが非常に多いのです。これは文科省にちょっとお聞きをしたいと思います。文部科学省が3月29日に発表した公立学校施設の耐震改修状況調査によると、耐震診断調査では幼稚園の診断実施率が57.1%と、悪いという結果が出たようです。なぜ幼稚園の調査が進まなかったのか、ちょっとこれ、文科省にお尋ねをしたいと思います。

布村 幸彦・文部科学大臣官房審議官
 今回の調査結果によりますと、公立幼稚園の耐震診断実施率が51.7%と、公立の小中学校に比べても低い状況となってございます。
 その原因につきまして市町村等に確認いたしましたところ、一つ目としましては、避難所に指定されていく小中学校がまず優先されるという事情がございました。また、財政的な事情によりまして耐震診断に要する経費の確保が困難であると、これらが主な理由として上がってきたところでございます。
 この耐震診断の実施につきましては、2006年末までに完了するようにこれまで指導してまいったところでございますけれども、今回の調査結果におきまして、いまだ完了してない市町村が多かったことは極めて遺憾な状況でございました。
 文部科学省におきましては、これまでも耐震診断実施状況を文部科学省のホームページで、市町村ごとに公表をしてきたところでございます。この3月29日の結果の発表と同時に通知を出したところでございますが、その通知のなかにおきましては、市町村に対しまして幼稚園ごとの耐震診断実施状況の公表を求めるということとともに、耐震診断が完了してない市町村に対しましては、早急に耐震診断を実施するよう指導を重ねて実施したところでございます。

水岡 俊一・議員
 ちょっと理解に苦しむのですが、耐震化率がどれだけ進んだかという質問をしたのであれば、いろいろと経費の問題もあるという理由は一つ出てくるかもしれません。しかし、診断をしていないというようなことは、そういった理由で片づけられるのでしょうか。
 今回、9時42分ですね、発生時刻が。幼稚園の子どもはもう幼稚園へ行っているわけです。つまり、今回の地震の特徴は、子どもが学校に行っている時間に地震が起きている。もしも耐震化の状況があまりにも悪ければ建物が倒壊する可能性があって、子どもが、幼い子どもの命が失われる可能性もあったわけであります。
 それで、文科省としては、これまでから耐震化診断については前倒しで2006年度中には、あるいは2006年中にはというお話があったのだろうと思うんです。そういうことで、とにかく多少の経費も使いながらとにかくやるんだと、徹底的にやるんだというお話を私、文科の委員会で聞いたように思うのです。なぜ幼稚園は進まなかったか、もう一度聞かせていただけませんか。

布村・文部科学大臣官房審議官
 繰り返しのようなご説明になりますけれども、理由の一つとして財政的な事情ということを申し上げました。耐震診断に要する経費の確保は額的にはそれほど大きなものではございませんけれども、この耐震診断の経費と、その耐震後の改修とのセットの補助金、補助事業になってございます。そういった面で、その耐震化の改修の経費も市町村で確保された上で全体として取り組みたいというお考えもございまして耐震診断が遅れているという状況でございます。先生ご指摘のとおり、園児の安全にかかわる問題でございますので、市町村において速やかに取り組まれるよう引き続き強く指導してまいりたいと考えてございます。

水岡 俊一・議員
 もうぜひ、それはきつく文科省の方も、各都道府県との連絡を取りながら耐震化診断だけは早く行って、もしもそれで耐震化の状況が良くないということであれば、それはいろんな工面をしながらでも、そういった施設の耐震化を進めてほしいと私は思うところです。
 そこで耐震化率はどうなのかというのを見ますと、昨年末で小中学校56.8%、高校が58.4%、特殊教育諸学校で76.2%、幼稚園で52.2%。学校施設の耐震化がやっぱりまだ進んでいないということが言えますが、これもやっぱり経費がないという理由でしょうか、文科省どうでしょうか。

岡 誠一・文部科学大臣官房文教施設企画部技術参事官
 公立小中学校施設の耐震化率について、先ほど先生がご指摘のように、2006年12月31日現在の調査では、全体の半数程度ということで56.8%という形になっております。
 耐震化が十分に進まないという理由につきましては、市町村に対してアンケートを行った結果によりますれば、財政上の理由を挙げる市町村が最も多かったということでございます。そのほか、そもそも学校施設はほかの公共施設と比べて絶対量が多いこと、それから学校の統廃合計画を検討しているためなどの理由が挙げられているところでございます。
 しかしながら、先生ご指摘のように、学校施設は災害時に避難場所ともなるなど、その耐震化が最重要の課題ということであり、文部科学省としては、今後とも学校施設の耐震化の推進について所要の予算の確保など最大限努力してまいる所存でございます。

水岡 俊一・議員
 この門前町には二つの小学校、東小学校と西小学校、そして一つの中学校がございます。この三つの小中学校の校舎の耐震化の状況はどうだったんでしょうか。

岡・文部科学大臣官房文教施設企画部技術参事官
 先生のご質問にございました門前西小学校、門前東小学校、それから門前中学校につきましては、いずれも1982年以降の新耐震基準に基づいて建設されたものというふうに県を通じて設置者に確認したところでございまして、私ども耐震性を有するものと認識しているところでございます。

水岡 俊一・議員
 新しい建築基準に基づいて建設をされた学校についてはまあ一定の耐震能力があるというふうに理解をされるということだろうと思いますが、もっとも、その3校のなかで新しい学校が門前中学校であったと思います。その門前中学校に、私、行ってまいりました。
 ところが、メーンの大きな柱にひび割れがあって、建築の専門家は、これは危険だというふうに言っているというお話もありました。だから、文科省としては1982年度以降の新しい基準で建てられているから大丈夫だと言うだけでは、これは緊急的に避難所になったり、あるいは子どもたちの命を守る施設としては、安易に考え過ぎじゃないですか。

岡・文部科学大臣官房文教施設企画部技術参事官
 いまの門前中学校でございますけれども、新耐震設計基準に基づくものというふうに申し上げました。新耐震設計基準ですけれども、震度6強から7の大規模の地震時に対して、建物に部分的な損傷は生じるものの倒壊など大きな損傷を防ぎ、人命が失われないようにするというのが新耐震設計基準の趣旨でございまして、今回は建物にひび割れが生じたというのは、いまの基準上ではやむを得ないものと考えております。ただ、倒壊をしないということで児童生徒の安全を守れるとともに、建物の所要の性能が発揮できたものというふうに考えているところでございます。

水岡 俊一・議員
 それはそうだと思いますが、それは新しい設計基準のものだから何とかそれを堪え忍んだというなかで、子どもたちの命を奪うところまで行かないだろうし、そういった部分で安心なんだ、という理由は、いまお聞きをしましたが、そういう理由を前面に出すんであれば、やっぱり耐震化率を早く100%にしなければいけないでしょう、やっぱり。違うんですか。これが50何%だということは、あと40何%はそれに合致しない校舎ですよ。そうすると、いまのお話にあるように、命を奪うところまで行かないのが1982年度以降だったら、命を奪うことになるかもしれないという意味では怖いところが、あと40何%あるということじゃないですか。
 だから、大臣、やっぱりこれは日本の国において小中学校というのは地域コミュニティーのなかで非常に重要な部分なんでしょう。これはもう避難所となる意味でもそうだし、そういった意味では、いまだに50何%をうろうろしているような耐震化率というのは、大臣のお考えとしてはどうでしょうか。

溝手・防災担当大臣
 いま、議論をとくと聞かせていただきましたし、ご指摘ももっともだと思います。われわれとしては、様ざまな耐震の計画を立てるなかで、公共建物は、ぜひ耐震性を持つべきであるということを主張しております。今後も内閣府としては各省に対してそういう要請をしてまいりたいと考えております。

 学校だけではなく、病院などの耐震化も早急に進めるべき

水岡 俊一・議員
 大臣、そういう意味では、これ学校だけの話じゃなくて、私、非常にいま問題となるのは、次は病院だと思うのですよ。病院が耐震機能を持っているのか。じゃいま、日本全国のどれだけの病院が、地震の例えば震度6であるとか6強であるとか、そういったものに堪え忍ぶことができるのかということは、大きな問題だろうと思うんです。
 実際には、2005年の2月に調査をして、一部の建物が新耐震基準に従って建設された病院というのは36.3%、新耐震基準に従って建設された建物が一切ないという病院が17.7%。病院も、これは学校に勝るとも劣らないというか、学校よりひどいかも分かりませんね、この状況からいくと。そういう意味では、避難所となる公共施設とか、あるいは災害時には大変重要となる病院の施設の耐震性能が非常に低いということは、日本の防災対策としては非常にゆゆしき問題だと、私は思うのです。
 いまの病院のことも含めて、多くの病院が自治体の病院ですよね。ですから、自治体の力によって、耐震基準を持っている病院があるのか、耐震基準にしっかりと合致する学校があるのかという意味では、自治体によってその差が出てくるというこの格差の問題というのは非常に捨てておけない問題だと思うのですが、大臣、いかがでしょうか。

溝手・防災担当大臣
 ご指摘のとおりで、各都市間の格差につながることになれば、それはゆゆしき問題であろうと思います。
 この件に関しまして、政務官が一生懸命勉強してくれておりますので、ちょっとそれを披瀝したいと思います。

谷本・内閣府大臣政務官
 非常に重要な問題だととらえて内閣府としても、しっかりいま取り組もうとしているところですが、もう委員ご指摘のとおり、学校というのは、一義的には子どもたちがおりますから耐震性、非常に大事です。また災害時には避難場所になる。あるいは病院は通常患者さんがいらっしゃいますし、また災害時にはその負傷者の治療も行わなきゃいけない。さらには、公共の施設というのは、災害対策本部になったり、あるいは情報提供をする場所であったりと、非常に災害時に重要な機能を果たすということであります。それが、いま委員指摘のようにまだまだ耐震化率が低い、あるいは、まだその耐震性の診断がなされていない、この事態は、憂うべきだと考えております。
 われわれ内閣府の方といたしましては、地震防災対策特別措置法に基づいていま3次目、第3次の5ヵ年計画、地震防災緊急事業5ヵ年計画を行っております。これに基づきまして、しっかりと防災拠点となる公共施設等の耐震化を促進していきたいと思っております。
 それともう一つは、これは直接には国土交通省の所管になりますけれども、耐震改修促進法、これに基づきまして学校や病院等の耐震診断あるいは耐震改修、これを地方公共団体の判断によって、状況に応じて指導や助言ができるという形になっております。
 いずれにしても、非常に重要な問題でございますので、各種制度をしっかりと効率的に使って進めてまいりたいと考えております。

水岡 俊一・議員
 よく分かりました。よろしくお願いを申し上げます。
 次に、ちょっと視点を変えまして、ハザードマップ(災害予測地図)のお話をちょっとしてみたいと思います。
 地震、それから火山の噴火、水害、土砂災害、津波、あらゆる災害にかかわって、ハザードマップを整備するのだということは、非常に大きな課題にいまなっていると思います。自治体ごとのハザードマップ作成の進捗(しんちょく)状況というのは、これは内閣府あるいは担当大臣の方で掌握をされているんでしょうか、いかがでしょう。

平沢・内閣府副大臣
 ハザードマップというのは、地域の方々が地域の自分の身の回り、あるいは、その地域の災害のリスクを知りまして、防災意識を高める上で極めて重要なわけでございます。このハザードマップの整備状況でございますけれども、2005年度の段階で、地震につきましては約6%、それから津波につきましては約28%、洪水につきましては約25%、火山につきましては主要な37火山ということになっております。
 ちなみに、地震につきましては約6%と申しましたけれども、全国の市区町村のうち、私どもで把握しているのは昨年9月の時点で127市区町村でございます。まだまだハザードマップを整備しているところは極端に少ないという状況でございまして、いま指摘がありましたけれども、私たちとしては、このハザードマップの作成と、周知について一層努力していかなければならないのではないかなと考えております。

 安全な避難のためにハザードマップ作成の普及を

水岡 俊一・議員
 平沢副大臣、本当にそれは大事なことだと思います。
 というのは、今回、住民の方々がまとまって避難をしたいといって、もともと計画にないところに避難をされたというお話が出ました。ところが、後で気がついたら海抜ゼロメートルだったと。ハザードマップがあったら、津波とかそういうもので、もうここは最も危険なところだということがマップに載ってくるわけです。そこに避難をしていたということになるとすれば、これはもうゆゆしき問題ですから、やっぱりハザードマップをちゃんと整備をして、それを機能させるということは本当に重要なことで、今回は不幸中の幸いだったと、言わざるを得ないのだろうと思うのです。
 津波がなかったからよかったものの、例えば5メートルでも津波が来れば多くの人命が失われて、それもそういうハザードマップがあれば落とすことのない命だったかもしれないという大きな反省が出るわけですから、ぜひこれは教訓にしていただいて、ハザードマップの整備を進めていただきたいと思うところであります。
 ちょっと病院の話に戻ります。
 お答えを大臣からいただくなかで災害拠点病院とかいうお話が出てまいりました。それで、私、一つ、透析患者に限ってちょっとお話をしたいと思っております。国内の透析患者は26万人いらっしゃると聞いております。今回、能登半島地震において、この地域で透析を必要とされるというような方々にはどういう対応をなされたのか、ちょっとお聞きをさせてください。

宮坂 亘・厚生労働大臣官房審議官
 厚生労働省におきましては、地震発生当日、すなわち3月25日でございますが、この時期に、石川県を始めとした被災地及び日本透析医会等に対しまして、厚生労働省防災業務計画に従って人工透析の提供体制の確保を図るよう要請するなど対応を行ったところでございます。
 具体的には、地震後、石川県におきまして二つの医療機関におきまして断水の影響が出まして、この2ヵ所につきましては、1ヵ所は給水車で応急給水によります透析の実施がなされたところであります。また、その断水の影響が、その病院ではなかなか応急給水が間に合わないというような病院におきましては、石川県内のほかの透析医療機関への入院なり、通院によりまして人工透析が確保されたところであります。

水岡 俊一・議員
 大臣、透析患者の支援体制というのは、これからますます大きな問題になるのではないかと思うのです。
 それで、阪神・淡路大震災の時はもう透析患者がどこにいるかも分からない、そして、その人たちは自分が動いても全くその治療を受けられる可能性がないから、とにかくひたすら我慢をして待つだけだったというようなこともありました。そういった意味では、いまの拠点病院で透析の治療をされるということも一つですが、何か、これは新しい、例えば移動式のバスだとか、そういったものを仕立てるなかで透析患者を救うというようなこともこれから必要になってくるのではないかと思うんですが、大臣、この点はどうでしょうか。

溝手・防災担当大臣
 透析の問題については、正直なところ、私は医者じゃございませんので、どの程度対応ができるかは厚生省にゆだねたいのですが、最近では健康保険も適用できるし、透析患者を随分いろんなところで見掛けております。われわれが知っていたころより随分ある意味では非常に普及しているということになって、その対応についても従来以上に意を用いていく必要があるのではないかという感じを持っております。具体的にはちょっと厚生労働省の方からお答えをいただきたいと思います。

宮坂・厚生労働大臣官房審議官
 まず、透析の実態でございますが、委員ご指摘のように、いま透析が必要な患者さんの数は全国で約26万人でございます。一方、透析をできる、透析医療ができる病院というのは全国で約4000ございます。また、その透析の医療機関に備えつけられております透析の装置数は9万7000、約10万位あるということでございます。
 ご指摘の透析医療を確保するといった時に、バスというお話もございましたが、実はいまやっておりますのは、先ほども日本透析医会の話を申し上げましたが、まさに阪神・淡路大震災のときの反省にも基づきまして、まず、どこで地震が起きて、その病院が断水とか、病院自体が震災に遭ってしまって透析ができなくなるということになるか分からないわけでございます。そういう時に、いまは日本透析医会の方のホームページで地震が起きたところの近隣の透析可能医療機関が自分のところでできますとか、こういうところで確保しておりますとか、ということで、どんどん情報を書き込んで、情報を蓄積することによって一番身近なところで、透析が受けれられるということを確保するということで、まず、そういう情報を、どこの医療機関で透析が可能かという情報をいかに早く伝達するかと。
 また、そういう医療機関に対して当然、水とか医薬品の供給ということが必要になるわけでございまして、これは、全力を挙げまして県なり市町村なりが、また備蓄をしている医薬品なり、また近隣の病院から、そこに持っていくというような体制を取っているということでございます。

水岡 俊一・議員
 ぜひ、この透析患者をいかにしてケアをしていくか、これは今後の大きな課題として取り組んでいただきたいと思っております。
 それで、いまお話にあったように、被災者用のいろんな医療物資、あるいは生活物資であるとか、そういったものをやはり、これまでの災害の経験によって県内の幾つかの場所に分散をしながら蓄積をしていくというようなことも、これからどんどん必要になってくるんだろうと思うのです。兵庫県の場合は、県内何ヵ所かにそういった大量の物資を蓄積しながら今後の災害に対応していくという、そういう経験が生きているんです。こういったことを全国に広げていただきながら、ぜひ、防災担当大臣のリーダーシップを発揮をしていただいて、災害に強い日本にしていただきたいというお願いを申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。

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