「地方交付税法等の一部を改正する法律案」
高校の教職員配置、21県で標準定数を下回る
義務教育費国庫負担一般財源化で地域格差増大
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参議院議員 水岡 俊一
水岡 俊一・参議院議員
3月8日の予算委員会において、義務教育費国庫負担制度が崩れると全国の小中学校の教育に大きく影響が出るのではないでしょうかという私の問いに対し、総務大臣は福岡県、佐賀県、熊本県の高校のお話をされて答弁をいただいたところであります。そのお話をちょっとしたいと思いますので、恐縮ですが、もう一度その分についてお答えをいただけますか。
麻生 太郎・総務大臣
教師に払います義務教育国庫負担金、教師給与の約2分の1ということになりますけれども、この2分の1を地方に一般財源として渡した場合においては地方で教育水準に落差ができるのではないか、その例として、先生は文教関係のいわゆる図書経費を例に引かれたんだと記憶をします。地方行政を預かる知事、市長さんにしても、教育は今、国民の関心の最も高いところだと思います。一般行政経費になったからといって、お金を県、若しくは市町村で止めて、そのお金をどこか別のものに使うなどということは、少なくとも次の選挙を考えた場合において致命的なことになると常識的には考えられます。
そういう意味では、定員をきちんとしておきさえすれば、今ですら定員以上に教職員を割り振っているところも一杯ありますので、まず問題としては、なかなかすぐどこかへどうこうするような話はいかがなものか、ということが1点。
ちなみに、県立高校は義務教育ではありませんけれども、例えば熊本の済々黌、佐賀の佐賀西高、福岡の修猷館等々、これは昔からの藩校でもありますし、県立高校です。こういった学校において、県では随分いろいろ意見はありますけれども、県立高校の質が違うという話は、どの県もまず認めないというぐらい競争してレベルを上げるように努力をしておられる。国からの補助金はゼロです。にもかかわらず、やっているという現実を見た場合に、今中学の義務教育国庫負担金を地方に移管したからといって直ちに、図書経費みたいな話になるとはとても考えられないというような答弁をしたと記憶をします。
高校の教職員配置
水岡 俊一・議員
例に挙がった3校は各県のトップの進学校であると思います。そういった意味では、県のプライドを懸けて優秀な生徒を世に送り出す、あるいは有名大学に進学をさせるという意味で競っていると思います。各県のそれらの高校の優劣をどういうふうに付けるかというのは、これは難しい問題だと思うんです。
ただ、学校にいた人間として非常に懸念をするところは、例えば福岡の修猷館高校です。本来、正式採用教員をすべてに配置をすることが望まれるわけですが、やむなく臨時採用教職員を配置している例がございます。修猷館では調べたところ2名いらっしゃるということであります。ところが、福岡県の他の普通科高校を見ますと、2つの学校では7名、それから工業高校では12名、養護学校では13名というふうに臨時採用教員が配置をされている実態があるわけです。
1つの県内において高校を例に取ってみれば、トップの進学校が他の高校の犠牲の上に成り立っているというのはちょっと言い過ぎかも分かりませんが、そういったアンバランスが県内の中にあるということは、一教員だった私としては非常に気になるところです。その点について総務大臣はいかがお考えでしょうか。
麻生・総務大臣
私は、すべての学校、高校において一律でなければならぬとも思わない。高校になりますといい学校にみんなわっと行こうとしますので、通学距離が1時間であろうと1時間半であろうと通おうとするという実態であります。そういった意味では、きちんとしたすべての数字が合うということも、私自身としてはそれは余り期待する方が無理じゃないかなという感じがいたします。
問題は、小中学校だったらどうなるかという話になるのだと思います。小学生、中学生が1時間半通うとかいうのはなかなか難しいということが1番問題だと思います。御指摘のように、高等学校で見ますと過不足いろいろあります。トータルでは確かに過不足でいきますと、1132人の教職員が規定より多い数字になっております。県によって、例えば福岡県は106マイナスになっております。そうして、熊本県も109マイナスというのが実態です。
もちろんプラスのところも一杯ありまして、宮城県はプラスの102。人数の話ですからね。これは県によってかなり差があるというのも事実だと思うのです。
じゃ、だからといって多い方が圧倒的に優秀かと言われると、それはちょっと待ってください、少ない熊本県や福岡県は、宮城県さん、それはないでしょう、おたくら多い割にはおれたちの方が優秀なんじゃないのと言いたくなるところなんです。
だから、なかなか難しい数字の比較ですので、人数だけでどうのこうのということにはなかなかならないとは思います。けれども、言われましたように教職員の数はある程度基本的に国で決めるわけですから、それに全然違っているんだったら、おたく違うんじゃないんですか、その金どこに行ったんですということは当然言える話なのです。そういったところをきちんとしておくということでありさえすれば、地方において、現場が一番知っていますので現場の先生と話した上できちんとした対応はできるのではないかと思っております。
水岡 俊一・議員
一部の代表校を比較するということで、それぞれの県が教育に対してどれぐらいの意欲を持っていて、どれぐらいの費用を掛けているのかということの比較をするには少し難しいということがあるんだということを申し上げたいと私は思っております。
各県の定数の配置問題については、いろいろ実態があります。ここで改めて文部科学省に各県の公立高校の定数配置についてどんなような実態があるのかということを示していただきたいと思います。
樋口 修資・文部科学大臣官房審議官
高校標準法におきましては、学校の設置者でございます各都道府県等が置くべき教職員の総数を標準として定めさせていただいております。
2004年度におきまして、各都道府県が実際に配置をしております教職員数と同法に定める定数の標準を比較をさせていただきますと、全国平均では充足率が100.5%で、実数が標準定数を若干上回っております。
数的には、2004年度では1132人分標準定数を上回っているわけでございますが、実際に各県別に拝見をさせていただきますと、47都道府県中、21県において実数が標準定数を下回っているということで、全国の約半数の県が定数を充足していない状況にあるわけでございます。
水岡 俊一・議員
21県もの県で実数が下回っているということですが、それは例えばどれくらい下回っている数字なんでしょうか。その点についてお答えください。
樋口・文科大臣官房審議官
パーセンテージで拝見をさせていただきますと、関西の某県では定数の充足率が96.7%ということで、3.3%標準を下回っているのがございます。また、某県では数的に見ますと192人定数を下回っているということで、約200人近く標準定数を下回っているものがございます。
福岡県でも実際には定数が109人標準を下回っているという状況にございますが、21県を数で見ますと約200人近く下回っている県もあるという実情、パーセンテージで見ると3.3%ぐらい下回っている県もあるという実情にあるわけでございます。
小中高の教職員配置
水岡 俊一・議員
小中の学校における定員の充足率も同じ時期に調査をされたと思いますので、それについて全国の実態を示していただきたいと思います。
樋口・文科大臣官房審議官
2004年度におきまして、各都道府県が実際に配置している公立小中学校の教員数と義務標準法に定めます定数の標準を比較いたしますと、47都道府県中、4県において実数が標準定数を下回っているわけでございますが、ほとんどの県、43県においては実数が定数を充足している状況にございます。定数と実数を比較いたしました充足率では、全国平均で、先ほど高校については100.5%と申し上げましたが、小中学校では101.6%という充足率になっているわけでございます。
水岡 俊一・議員
小中の方の配置ができていないところ、充足していないところ、100%に達していないところは幾つ、今43とおっしゃったから4つですね。4つの県で足らないわけですが、その乖離幅といいますか、どれぐらい足りないのか、最大でどれぐらいなんでしょうか。
樋口・文科大臣官房審議官
4県の県が標準定数を下回っているわけでございますが、人数で拝見をさせていただきますと、某県では、定数に対して256人を下回っている県がございますが、残りの3県はおおむね20人から30人標準定数を下回っているにとどまっているわけでございます。充足率で見ますと、1番低いのが98.2%ということで、標準定数に対して1.8%下回ってございますけれども、残り3県はおおむね99.4%から6%ということで、1%未満の範囲内での定数を下回っている状況にあるわけでございます。
水岡 俊一・議員
高等学校と小中学校の定員がどれぐらい充足をしているのかという実態の中で、やはり高校と小中と随分差があります。高校は21県足りていない。それから、乖離幅も3%を超える数値である。小中では4県にとどまっていて、乖離幅も1%台であるという差が出ているんですが、その理由については文部科学省はどのように認識をされているでしょうか。
樋口・文科大臣官房審議官
公立学校の教職員配置は、各県において様々な事情があると思われるわけでございますが、小中学校と高等学校を比較をさせていただきますと、それぞれ標準法により定められている教職員の配置に必要な経費、高等学校は全額地方財源となっていることに対しまして、小中学校は、国が教職員給与の2分の1を負担する義務教育費国庫負担金によって確実な財源保障がされているということが背景にあろうかと思うわけでございます。
憲法に基づきまして教育の機会均等と水準の維持向上が要請されております小中学校につきましては、義務標準法とこれを財政的に裏付ける義務教育費の国庫負担制度が相まって教育条件の整備を図ってきたことがこのような結果になったものであろうかと思うわけでございます。
水岡 俊一・議員
私もそういうふうに思います。そんな中で、教職員の給与費、もう最後のとりでとなりました義務教育費国庫負担制度が今崩れていこうとしているわけであります。
2006年度にはすべて一般財源化という案がある中で、実際それが仮に進んだとすれば、義務教育段階で全国の半数以上の県が定員を満たさないというような実態に陥るとすれば、これは本当に大変なことだと私は思うんですが、文部科学省としてはどのようなお考えをお持ちなんでしょうか。
樋口・文科大臣官房審議官
正に教育は人なりというように、学校現場に優秀な人材をきちんと確保するということが義務教育の成否のかぎであろうかと思っております。
義務標準法は、教職員の配置の適正化を図り、義務教育水準の維持向上に資するということを目的として各都道府県に置くべき教職員総数の標準を示しているわけでございます。この義務標準法と義務教育費の国庫負担制度が相まって、これまで優れた教員を必要数確保しながら義務教育の妥当な規模と内容を実現してきたものであろうと考えているわけでございます。文部科学省といたしましても、この義務教育制度の根幹というものは維持し、国の責任を引き続き堅持すべきものと考えているわけでございます。
ただ、この義務教育費国庫負担制度の今後の取扱いは、昨年11月26日の政府・与党合意に基づきまして、今年秋までに中教審できちんと議論をさしていただきまして結論を得ることとなっておるわけでございます。こういった結論を踏まえて、文部科学省といたしましては、義務教育に対する国の責任をしっかり果たせるように取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
水岡 俊一・議員
国庫負担制度があるからこそ守られてきたというお考えに立って、しかし現実的には秋の中教審の結論を待ってというお話がある。
文科省としては、その辺り何かもう少し意欲といいますか、何としてもこれを守りたいというその姿勢といいますか、そういったものを文科省としてはきちっと示していただきたいというふうに私は期待をするわけですが、審議官としてはどういうふうにお考えでしょうか。
樋口・文科大臣官房審議官
義務教育制度の根幹であります教育の機会均等と水準確保、無償制というものを国の責任においてきちんと堅持をしていくということが私ども文部科学省として必要であろうかと、基本的な認識を持っているところでございます。
ただ、政府・与党合意に基づきまして、中教審で今年の秋までにしっかり教育論の立場に立った義務教育制度の在り方についての結論を出していこうということになっておりますので、この中教審での審議というものに対してきちんと私どもとしてフォローしてまいりたいと、その上でこの義務教育に対する国の責任をしっかりと果たせるように取り組んでまいりたいと思っているわけでございます。
水岡 俊一・議員
いや、しっかりフォローしていくというのはどういうことかというと、こういった実態をあらゆる場で大臣がきちっと答弁をして、だから心配なんだ、だから不安なんだと、義務教育は守っていかないかぬということをもっと言わなければならないのじゃないですか。何か人ごとのように、既定のテーブルにのっているような、スケジュールに従って進んでいくような、そういったような姿勢が私には見えて仕方がないんですよ。
だから、総務省に対しても、文科省としてどんどんどんもっと強く、こういったことを考えているということをおっしゃっていただきたい、いかがですか。
樋口・文科大臣官房審議官
秋までの中教審での議論というものを、正に教育論の立場に立って義務教育制度の在り方についてしっかりと議論いただけると、私どももこれをきちんとサポートをしていくということで、結論がいずれ得られるであろうと思っているわけでございます。
国の責任をきちっと果たしていくと、義務教育制度の根幹を維持して義務教育制度の改革をなお進めていくということで、私どもも国の責任ということをきちんと踏まえながら取り組んでまいりたいと思っていますので、御理解を賜りたいと思います。
水岡 俊一・議員
そういった気持ちを是非、大臣の言葉であらゆる場で示していただきたい。目の色を変えて、握りこぶしでも握って、強く訴えていただきたいということを要望しておきたいと思います。
総務大臣、今の話を聞かれていてどんなふうにお感じになっているんでしょうか。
麻生・総務大臣
小中学校は教職員が、充足率でいけば100%を超えた結果、9118人、実態は標準より多いことになっている。9000人も多いんですよ。高校も問題があるけれども1100人多い。プラスマイナスいろいろありますけれども、充足率からいったらいずれも5%以内の話だと思います。傍ら99.何%と、100%を超えているところがずらっとはよほど縛りがきついんだな、そう思われませんか。
充足率というのは5%のプラスマイナス、アローアンスは認められている、法律の範囲内です。自由な高校ですら5%以内に収まっている。地方の時代と言っているときに、それほど厳しく充足率だけで徹底して縛るというのはいかがなものかと思います。私どもとしては、プラスマイナスの5%ぐらいのアローアンスがあって当然ではないかと思いますし、それが義務教育に著しく影響を与えるというのは、にわかには信じ難いというところであります。
教材費、一般財源化で減少
水岡 俊一・議員
数字の問題をどのように分析をするかというのは非常に難しい話だというふうに思いますが、今、9000人というお話がありました。全国的に考えてみると1.56%の増だというふうに考えられる中で、縛りに縛ってやはり4県で充足していないという県がある。これはやっぱりきちっと考えていかなきゃいけない問題だと思うのです。
やはり全国の半数を超えるところで、実際には21の県で標準の数字を配置できていない高等学校があるということから見れば、今地方自治体で教育がどの程度の比重に考えられているのかということが、おのずと分かる部分があるのではないかと思っております。
1985年に教材費は国庫負担制度から外れました。当時、地方財政計画の中で財源措置がなされていくならば教材の整備が進んでいくと考えられるというふうな論議がされて、一般財源化をされたという実態がございます。
これについて、実は昨年の10月の27日、衆議院の文部科学委員会において質疑がありました。文科省は、ここで、地方公共団体における予算措置状況は基準財政需要に対して1998年度93.4%、2000度は91.1%、2002年度は85.5%と、所期の目標に対して下がってきていると答弁をしているわけであります。つまり、当時は大丈夫だ、地財計画の中で財源措置がされると、足らない分については地方交付税もあるんだと、こういうお話の中で現実的に20年がたった。その中で、実際に基準となった数値から比べて15%弱も下回っているという現実があるわけです。そういったことについて、最重要課題である教育行政を軽んじる首長は次の選挙には絶対通らないという麻生大臣のお話でありますが、実態としてこういう数字がある。それについてどうお考えなのでしょうか。
麻生・総務大臣
教材費とか旅費は、法律はありませんから、教職員の配置の話とは全然別の次元の話です。片方は法律で決められておる、片方は法律で決められていないんですから、それを一緒にするには無理と思っております。
私どもは、地財計画を出しますときには、毎年文科省と話をさせていただいて所要の経費を基準財政需要の総額の中に算入をしておるというのが実態であります。今その15%の差がけしからぬとおっしゃるんであれば、ここに文科省がおられますで、文科省に、地域差を認めるべきじゃないというんであるならば法律によって基準を設定されるように要求されるべきだと存じます。
水岡 俊一・議員
私は、法律によって教材費をしっかりと確保してほしいという立場であります。しかしながら、そういった実態に今はないわけであります。法律で縛られている教職員の定数でさえも小中で4県ではありますが下回っているところも出てきているという実態の中で、今、教職員の給与費が一般財源化をされるという道筋が示されると同じような結末をたどるんではないかという心配があるわけであります。
そこで、総務大臣にお聞きをしたいと思っておりますのは、実際には地財計画で必要な額を計上して、その額と税収の分布が一致しないところは地方交付税で補てんして、守られるという理屈であります。一方、地方交付税交付金は使途を特定しないという大原則がございますから、文科省の実際に国の指導とは言いませんが、しっかりと小中の教職員の数を確保してほしいという要望を出す中で確保していきたいという論理と、地方交付税交付金は使途を特定しないという論理、これ相矛盾してきます。
だから、私は総務大臣としては表立って言えないのだろうとは思いますが、究極的にはやっぱりこれは地方分権で国の関与することではないんだということを声高におっしゃりたいんではないかと思っておるのですが、その辺はどうなんでしょうか。
麻生・総務大臣
私どもは基本的には国のいわゆる教育の大綱たるべきものだけきちんとして、あとの運用につきましては地方のいろいろなやり方がある。教職員の給与は法律で定められた額がそのまま行くわけですから、それは予定どおり渡していただいて、あとの運用は、地方が地域に合った教育プログラムを組む等々、基本的な義務としてはちゃんと決められておるわけですから、そこのところをきっちりやる。それを効率よくうまくやってのける先生もいれば、全然能力のない先生もいるでしょう。しかしそれは、その先生の資質も違うでしょうし、地域の環境も違うでしょうし、それは間違いなくいろいろ差が出てくる、今だってあります。
私としては、基本的な枠をきちんと決めておいておきさえすればよろしいとは思いますけれども、ただ、国が義務教育の基本に関して何も関与すべきではないというようなことを今まで申し上げたことはないと思うのです。きちんとしていくべきところと実際の運用は、国がはしの上げ下ろし全部差し込むというのもいかがなものかといっているのです。2000年度の地方分権一括法で少なくとも義務教育は地方自治事務と決まっておりますので、それが基本だと思っております。
増加が見込まれる教職員給与費
水岡 俊一・議員
実際には中央から地方への財源移譲という論議の中で、財政論から見た義務教育の将来像というのは非常に見えにくくなっていると、私は今感じております。
枠をきちっと決める中で、地方にお金が回るわけだから地方の裁量の中でより良い教育を目指して地方自治体が努力をすべきだという大臣のお考えが分かるのです。私たちが非常に懸念をしているのは、やはり地方自治体の中には非常に苦しい財政事情が根底としてあります。災害が突如として起きる今日であります。災害に多くのお金を、災害復興に多くのお金を費やさなきゃいけないという事態が緊急的に起こってくる、そういった地方自治体の実情も昨年は多かったように思います。そんな中で、この義務教育に掛ける財源をどの程度確保できるのかというのは、地方によって、自治体によって随分差が出てくるように私は思うのですね。
そんな中で、また懸念をする材料が1つございます。
今後、例えば10年間あるいは15年間、将来を見通した場合に、教職員の給与費、それから退職をされる教職員の退職手当等々にゆゆしき実態が出てくるというふうに思います。
現在の40人学級を維持すると仮定をした場合に、今後の義務教育における教職員の数における実態を文科省として推定をされている範囲でちょっとお示しをいただきたいというふうに思います。
樋口・文科大臣官房審議官
公立小中学校の教員の現在の年齢構成の状況が40代、50代の教員が6割を超えておりまして、平均年齢が小学校の場合ですと44歳、中学校は43歳となっているなど、今後も教員の高齢化、退職者の増加が予想されると思っております。退職者の増加に伴いまして、当然のことながら新規採用者数の増加も予想されるところでございます。
文部科学省におきまして、2004年の7月に公立小中学校の教員の退職者数と今後の採用者数を各都道府県に対しまして調査をさせていただいたところでございますが、退職者数につきましては、2003年度末では約1万7000人でございましたけれども、2008年度の末には約2万1000人が見込まれるところであります。一方、採用者数についても2004年度は約1万5000名でございましたけれども、2009年度には約1万8000人が見込まれているところでございます。
水岡 俊一・議員
これは推計の数字ですから、なかなか詳しいところは出てこないと思いますが、やはり子供の数が減ったからといって教職員の数が減っていくだろうと短絡的に考えられないというのが現実としてあるわけです。その辺りは文科省としてもっと大きな声で主張しないと私は駄目なんじゃないかと思うのです。
つまり、平均年齢が45歳、つまり40代の半ばから60歳にかけて非常に大きなパーセンテージを占める年齢構成であります。これから先、非常に高額な給与部分と、退職手当を払っていかなきゃいけないということを、この先、すべて地方自治体にその責を負わせるということになるわけです。文科省はどういうふうにお考えなのでしょうか。
樋口・文科大臣官房審議官
今後、退職者数の増加が見込まれるわけでございます。それに伴いまして、当然退職手当等の人件費の増嵩が今後見込まれるわけでございまして、私ども将来推計を今いろいろさしていただいているわけでございます。現時点で生まれていない児童生徒数を見込みながら教職員定数を推計しているなど不確定な要素が多いことから、今実際に東大の苅谷(剛彦)先生を始めとした関係者による推計のデータがあるわけでございますが、そういった方々とも協力をしながら長期推計というものをやらしていただいているところでございます。そういったものを近々、中教審の議論の中でも御紹介申し上げながら御議論を賜りたいというふうに思っているわけでございます。
水岡 俊一・議員
苅谷先生が算出をされる前に文科省としてもっと早く出さないといけないのじゃないですか。だから、今後10年、15年に退職手当が大変な額になる、それから年配の先生が辞めて若い先生が入ってくるから給与費は下がるんだといっても、その下がる分よりも負担をしなきゃいけない分の方が余りにも多くて、これから10年、15年、大変な支出額になるよということをもっと文科省が声高に言わないかぬのじゃないですか。私は、文科省にこれからの行動を、何とか頑張ってほしいと、こういうふうに思っているわけであります。
総務大臣にも、日本の子供たちの教育を守るという観点で是非とも御努力をいただきたいということをお願いをして、私の質問を終わります。
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